ポルシェ マカンはSUVで唯一、感動レベルのハンドリングをもっている
掲載 更新 carview! 文:岡崎 五朗/写真:ポルシェジャパン
掲載 更新 carview! 文:岡崎 五朗/写真:ポルシェジャパン
試乗会が開催されたマヨルカ島は全体的に舗装状態が悪く、あちこちに段差や凹凸やひび割れがある。そんな決して良好とは言えない状況下で、マカンは最高に心地のいい乗り心地を示してくれた。
サスペンションの一部パーツをアルミ化したことによるバネ下重量の低減や、スタビライザーなどの再チューニングが効いているのだろう。20インチタイヤを履いていようが21インチタイヤを履いていようがそんなことはお構いなし。鋭い衝撃が入ってもボディはびくともせず、まるで何もなかったかのように入力をいなしてしまう。ハンドリングもさることながら、まずはこの驚くべき快適性の高さがこのクルマの魅力だ。マカンとPASM(可変ダンパー)の組み合わせも最高だったが、マカンSとエアサスのコンビはそれをさらに超え、異次元の快適性を示してくれた。
それでいてハンドリングには一切の妥協がない。ターンイン~定常旋回~コーナー脱出といった一連の流れが完璧につながり、まさに針の糸を通すような正確無比なコーナリングが不思議なほど簡単に決まる。雑味を取り除き、必要な情報だけを伝えてくるステアリングフィールも素晴らしい。ブレーキのタッチも文句なし。
マカンのステアリングを握れば、誰しもがカーブを曲がるという行為がこれほど楽しく、気持ちのいいものだったのか再認識するだろう。SUVでこんな「感動レベル」のハンドリングを味わわせてくれるのは僕の知るかぎりマカンだけ。そしてその部分こそが、マカンを選ぶ理由でもあるのだ。
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